本研究は,設置容積が530㎜立方と汎用機の1/2程度の大きさでありながら,高精度な鋼材切削が可能な小型3軸NCフライスを開発した.同フライスは,ベースを複数の工作機械で共有することを前提に,案内面,コラムなどの小型化を実現した.また,小型化にともなう剛性低下に起因する機体変形を,切削力から予測して工具経路を補正する方法を提案して制御系に組み込み,SS400の切削において加工誤差を数μmに抑制した.また,振動抑制法として圧電素子を利用して,振動とは直交方向に断続的な衝撃力を構造に加えることで減衰能が増加することを確認し,その効果は圧電素子に生ずる電流値に関連することを見いだした.
|