研究実績の概要 |
形状創成放電加工用電極消耗予測システムの実験計画法援用による高精度化 【研究目的】棒状電極を用いた形状創成放電加工法は電極消耗予測の精度が低いために実用化への目処が立っていない。低い予測精度の原因として、電気加工条件だけでなく棒状電極半径や電極回転数など多くの因子が影響していることによる実験結果のばらつきの大きさが指摘されている。本研究では実験計画法で用いられるL18直交表を用いた実験により、電極消耗率に影響する因子とその水準の同定を行い、電極再整形のタイミングを決定できるように電極消耗予測の精度を上げ、電極消耗シミュレータを開発することを研究目的としている。 【研究実施計画】平成26年度はL18直交表を適用する電気加工条件等の因子と各水準の選定を行う。 【研究実績概要】研究計画当初に想定した8因子は、(1) 電極極性(正・逆), (2) 無負荷電圧, (3) 電流ピーク値, (4) 放電時間, (5) デューティファクタ、(6) 電極半径, (7) 電極回転速度, (8) 対向面積比であったが、平成26年度の検討により(6)(7)(8)は電極半径・電極回転速度・対向面積比ではなく、(6) 電極回転速度, (7) 加工平面加工深さ, (8) 加工平面法線角度を因子とした。理由は、加工面の傾き等の形状情報を考慮するためである。L18直交表の場合、第1因子を2水準とし、それ以外を3水準としており、形状創成放電加工の文献調査の結果および九州工業大学での過去の実験条件を参考として、水準は具体的には、(1)正極性, 逆極性、(2)80,90,100 V、(3)10,15,30 A、(4)50,100,150μs、(5)40,60,80 %、(6) 200,400,600 rpm、(7) 0.1,0.5,1.0 mm、(8) 55,75,90°とした。
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