放電加工精度に影響を与える電極消耗の高精度予測を目的に、実験計画法を用いた加工電気条件の抽出と形状モデルによる電極消耗予測シミュレーションシステムの開発を行った。前者ではL18直交表を用いた8因子2ないし3水準の電気条件で電極消耗が小さい条件を実験的に見出し、後者では電極と被加工物を積層円板モデルで表し、電極の部位別消耗率を適用したシステムを開発した。部位別消耗率の導入により単一消耗率の場合よりも実験結果に近い形状を予測でき、推定誤差を平均値で31%低減することが出来た。形状創成放電加工経路で直線と円弧の比較では後者は推定誤差がより大きく、電極径平均値で0.31mmの偏差を示した。
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