時空間における波形歪のない超短パルスビーム列を生成するカスケード光学系を開発した。回折系の後に屈折系がカスケードに接続され、両者の間に位相差板が配置されている。パルスビームを回折光学素子で分岐すると、波形歪の主要因である色収差が生じる。この色収差を回折系と屈折系で補正し、角度分散を位相差板で補償する。系全体に残る材料由来の位相遅延分散は入力パルスへチャープを与えて補償する。光線行列解析により導出した色収差補正の条件を用いてカスケード光学系を設計した。20fsのパルスビームを用いた波形の評価から、提案したパルスビーム列生成法の有効性を検証した。この研究成果は超短パルス微細加工へ応用できる。
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