この研究では,ステンレス鋼製の角パイプに粒子および液体を充てんした構造物をインパルス加振した場合の減衰特性について実験的に検討した.実験は,粒子量,粒径および液体粘度を種々変化させて行い,振動と騒音の同時測定を行った.粒径と液体粘度の組み合わせにより様々な減衰特性を示し,両者の組み合わせによっては,減衰能を著しく向上させることができた.また,粒子および液体充てん構造物の減衰能発生要因には,粒子に働く抗力と粒子重量が強く関係しており, μ/d2ρPを2.5 s-1程度とすることで減衰能を著しく向上させることができることが明らかとなった.ここでμは液体粘度,dは粒径,ρPは粒子密度である.
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