研究課題/領域番号 |
26420069
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工 |
研究代表者 |
由井 明紀 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 教授 (70532000)
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研究分担者 |
北嶋 孝之 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (50546174)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | シリコンウエハ / 研削盤 / 水静圧軸受 / 揺動研削 / ロータリー研削 |
研究実績の概要 |
地球温暖化や原子力発電所の課題などの影響もあり,再生可能エネルギや省エネルギ製品や関連技術が非常に注目されている.特に,LED照明やパワーデバイスなどは省電力・低炭素社会の実現に欠かせない製品として,近年の成長が著しい分野であり,これら高性能なデバイスの量産には,基板の高精度・高能率な加工が必要不可欠である.しかし,これらに用いられるサファイアやシリコンカーバイド(SiC)などの基板材料は,従来のシリコン(Si)と比較して化学的・機械的にも安定していることから加工が難しく,生産コスト上昇の一因となっている.特に,サファイアやSiCはダイヤモンドに次ぐ硬さを有していることもあり,基板ウエハの平坦化を行う研削加工においては,砥粒であるダイヤモンドが食い込みにくいことが低い加工能率の一因となっている. そこで本研究では,回転する砥石を揺動させる(ラジアル方向の振動を与える)ことで砥粒が断続的に接触し,積極的な切り屑の排出と研削点の冷却を行うことで,砥石の切れ味が長時間にわたり継続させることを試みる.さらに,被削材である基板材料に対して衝撃加工力が加わることで加工力が増し,砥粒を食い込みやすくすることを狙っている. 初年度には,揺動機構を内蔵させるためのスピンドル(切込み機構内蔵水静圧砥石スピンドル)の基本性能測定を実施した.その結果,回転精度,静剛性,切込み分解能,位置決め精度ともに十分満足する結果を得ることができ,スラスト方向揺動運動に耐えうることを確認した.今年度は,本スピンドルの揺動運動を実現するプログラムを導入し,揺動周波数・振幅を測定するとともに,最初のステップとしてシリコンウエハの研削実験を行っている.最終年度ではサファイアウエハやSiCウエハの研削テストを行い,現在までの実験を発展させる予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年12月より今日まで,当該研削盤のテーブルが故障したため修理に半年を要したが、今後遅れ分を取り戻す予定である.
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今後の研究の推進方策 |
揺動装置の性能(振動振幅・周波数など)を測定し、シリコンウエハを用いた予備実験、サファイアやSiCウエハを用いた本実験を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
プログラム作成を前年度中に完了する予定であったが,今年度まで持ち越した.
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次年度使用額の使用計画 |
今年度中に使用する.
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