本研究では,建設機械や自動車,重作業機械等に用いられる油圧による動力伝達システムを高強度化,長寿命化するため,旋回流れを利用した無動力の油中気泡分離除去技術を高性能化し,油圧駆動システムへの気泡混入による動力伝達ロスやキャビテーション騒音,作動油の劣化等を低減出来ることを示した.また流れの数値解析を用いた気泡分離除去装置を中心としたシステムの最適設計により,油圧動力伝達システムの小形化,高圧・高性能化と,トータルメンテナンスコストの極小化を同時に実現した.さらに気泡分離除去装置は油圧システムにおける作動油中の気泡量を制御できることを見出すとともに,新たな油中気泡量の計測手法を提案した.
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