本研究は,平行円板によって構成されるディスク型SOFCを対象としたもので,流路内に金属多孔質体からなるインボリュート曲線形状の集電体を配置し,集電体間に生じる旋回流れの速度分布を詳細に検討した.その結果,集電体の壁面付近における流速の急激な減少が抑制され,集電体表面と垂直方向の速度成分が明瞭な値を持つことがわかった.一方,インボリュート曲線に沿う流れは維持されにくくなるが,流路幅方向に沿う速度分布の不均一性は抑えられた.また,伝熱実験によって,加熱された多孔質面近傍の速度分布に不均一性が生じる可能性があることを明らかにし,速度分布が設計上重要となることを指摘した.
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