2014年度は以下の二点に注力した。(1)導電性酸化物担体の合成 単なる還元処理では粒子の肥大化を抑制することと単一相合成が難しいため、当初計画に追加して水熱法を経由した合成方法を検討した。水熱法により得られたチタン酸を数時間、5%水素・95%アルゴン混合ガス流通下のマイルドな還元雰囲気で熱処理することにより、単一相Ti4O7の合成に成功した。走査型電子顕微鏡を用い観察した結果、ファイバー型のナノ構造を有していることがわかった。 (2)アンモニアガス窒化法に依存しない酸化チタン触媒への窒素置換導入法の確立 (1)と並行して、酸化チタン触媒における酸素サイトへ、窒素原子を置換導入するための手法を検討した。高価且つ窒素原子の置換導入量制御が困難な従来のアンモニアガス窒化法に代替する合成方法として、水熱法と簡易燃焼法に着目した。特に後者を利用することで、従来法に比べ窒素原子の置換導入量が制御できた。米国自動車工業会が推奨する、加速劣化試験を実施した。可逆水素電極電位(pH=1)に対し0.6から1 Vの範囲で電位を繰り返し掃引したが、20000サイクル後も反応機構は変わらず、その表面では主として酸素が直接水となる四電子反応(O2 + 4H+ + 4e- ⇒ 2H2O)が進行していることがわかった。
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