超音波振動と変動磁場を利用した食品の高品質冷凍技術の開発を目的に,超音波振動と交番電場が水および細胞の過冷却に及ぼす影響を実験的に追究した.1MHzの高周波超音波振動を5W以上の出力で付与すると,過冷却度の分散が小さくなり、また低過冷却度における核生成が抑制される傾向が見出された.また,交番電場の効果について検討し,微少電流印加により玉ねぎの表皮組織細胞の過冷却度が最大2K程度促進されたが,さらなる電流印加による過冷却促進は得られなかった.さらに,魚肉を対象に凍結・解凍による損傷度を数値計算により予測する手法が構築された.以上により,外部力を利用した食品の高品質冷凍技術の開発の基礎が得られた.
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