• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

形状記憶ゲルの軟化・硬化により超変形する生活支援スマート柔軟ロボットハンドの研究

研究課題

研究課題/領域番号 26420192
研究機関滋賀県立大学

研究代表者

山野 光裕  滋賀県立大学, 工学部, 准教授 (70323178)

研究分担者 宮 瑾  山形大学, 大学院理工学研究科, 助教 (30631759)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードロボットハンド / 形状記憶ゲル / ソフトロボティクス / ロボット制御 / 柔軟物制御
研究実績の概要

本年度は,中空構造を持つロボットハンドの開発,深度カメラによるロボットハンド形状の認識,ロボット制御システム・アルゴリズムの開発の3点に取り組んだ.
本研究では,形状記憶ゲルを材料に用いたロボットハンドを加熱して軟化させた状態で変形させ,冷却によりその形状を保ったまま硬化させて利用する.それまでに開発したロボットハンドでは,加熱と冷却にかなりの時間を要していたため,それらの時間を短縮可能な形状を検討した.伝熱学的な観点と材料力学的な観点から薄肉中空型の構造を考案し,形状記憶ゲルと樹脂を用いて,指の一部の試作を行った.
本研究で開発中のロボットハンドは,様々な形状に変形させて利用するため,ロボット制御時に指先位置などを求めるために,変形させた後の形状情報が重要になる.そのため,様々な形状に変形させた形状記憶ゲル部分を深度カメラにより計測する手法の開発に取り組んだ.深度カメラは,各画素の奥行き情報を取得できるため,被写体の3次元位置を算出し,形状取得に利用できる.ただし,被写体を数千点の3次元座標で表すことになるため,取得した数千点から少数の代表点を算出する手法を考案し,変形させた板状の形状記憶ゲルの撮影結果に適用して,有効性を確かめた.
本研究では,加熱し軟化させたロボットハンドをロボット自身の動きで粘土細工のように変形させて利用する.例えば,ロボットの指先を挟んで固定したままロボットハンドの位置や姿勢を動かすことで,指全体を曲げたり捻ったりする.ロボットハンドおよびそれを装着するロボットアームの制御システムの構築に取り組んだ.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

試作したロボットハンドについて,解決すべき課題が出て,改良のために時間を要している.また,ロボット制御のソフトウェアの開発にも当初の予定よりも時間を要している.研究期間中に所属先を異動し,異動に伴う作業等に予想以上の時間を要したこともあり,研究期間を1年延長することとした.

今後の研究の推進方策

期間延長した1年間を使って,改良版ロボットハンドの設計・製作や,ロボットハンドを用いた制御実験等を行っていく予定である.

次年度使用額が生じた理由

ロボットハンドやソフトウェアの開発に想定以上の時間を要し,また,研究期間中の研究代表者の所属先異動に伴う作業等にも時間を要したため,研究が計画よりも遅れ,開発や実験のための機材の購入や学会発表等のための支出が想定よりも少なくなり,次年度使用額が生じることとなった.

次年度使用額の使用計画

開発や実験のための機材の購入や学会発表のための支出に使用する予定である.

備考

研究期間1年延長

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 形状記憶ゲル製多指型ロボットハンドを有する双腕ロボットシステムの開発2016

    • 著者名/発表者名
      市田尚也,西村健汰,千代恭兵,山野光裕,安田寿彦,西岡靖貴,宮瑾,古川英光,熊谷充彦,多田隈理一郎
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会(日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門)
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2016-06-09 – 2016-06-10

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi