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2015 年度 実施状況報告書

環境観測用小型無人航空機UAVの製作とシステム構築

研究課題

研究課題/領域番号 26420194
研究機関新潟大学

研究代表者

川崎 一正  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50214622)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード無人航空機
研究実績の概要

本研究では、研究代表者らがこれまで開発してきた無人航空機(UAV,Unmanned Aerial Vehicle)を実地における環境観測用として展開し、小型軽量化を図るため、UAVエンジン部品の高精度切削加工による製作法を確立し、エンジンの性能評価を行うとともに、環境観測用としてのUAVを日本海上空で飛行させることを想定して、システム構築を行うことを主な目的としている。
平成27年度は、難削材の高精度切削加工技術を確立するとともに、この技術による製作法を用いて開発したUAVエンジン部品を実際の小型ジェットエンジンに組み込み、組立性評価の検討を行った。また、高性能なエンジン推力測定システムを開発し、これによりエンジンの推力を測定するとともに、燃費、空燃比、燃焼器内部圧を測定することにより、エンジンの性能を総合的に評価するシステムを構築した。
組立性に関する精度評価では、これまで開発してきたジェットエンジンにおいて大きな課題であったタービン翼とシュラウドとのすき間に関して、従来よりも高精度に保つことが可能であることを明らかにするとともに、組立性の精度の限界および調整方法についても検討を行い、それらと加工精度との関係についても調査した。また、開発したエンジン推力測定システムは、従来よりも高性能に推力を測定できることを明らかにし、測定した推力を電動UAVの推力と比較することにより、UAVの航続距離を推算することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度は、難削材の高精度切削加工技術を確立するとともに、この技術による製作法を用いて開発したUAVエンジン部品を実際の小型ジェットエンジンに組み込み、組立性評価の検討を行うとともに、高性能なエンジン推力測定システムを開発し、これによりエンジンの推力を測定するとともに、燃費、空燃比、燃焼器内部圧を測定することにより、エンジンの性能を総合的に評価するシステムを構築する研究を遂行する中で、タービン翼とシュラウドとのすき間に関して、従来よりも高精度に保つことが可能であることを明らかにしたこと、組立性の精度の限界および調整方法についても検討を行い、それらと加工精度との関係についても調査したこと、開発したエンジン推力測定システムは、従来よりも高性能に推力を測定できることを明らかにしたこと、測定した推力を電動UAVの推力と比較することにより、UAVの航続距離を推算することができたことにより、環境観測用小型UAVの製作法の要素技術は確立しつつある。
このように、平成27年度に計画していた内容を大筋予定通りに実施できたので、「おおむね順調に進展している」と判断している。

今後の研究の推進方策

最終年度となる平成28年度は、次の通り、研究を進める予定である。
新潟県の離島にGPS基地局を設置し、地上からの無線を利用して小型UAVを飛行させることを想定して、風況データの取得と地方自治体との交渉、ならびに飛行空域の検討を通して、①機体要素、②地上要素、③通信要素、ミッション要素のシステム設計を行う。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた最大の理由は、1)物品購入においては、既存のものを最大限利用し、必要最小限のものの購入に留めたこと、2)調査研究および打合せ旅費においては、必要最小限のものに留めたこと、によるものである。

次年度使用額の使用計画

平成28年度は、UAVに関しての総合的な知見が必要となることより、主にそのための調査研究および打ち合わせ旅費に使用し、効果的な研究の進展に努める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Polishing of Large-Sized Spiral Bevel Gears Using Elastic Grindstone2016

    • 著者名/発表者名
      川崎一正、辻勇、糠澤知興
    • 学会等名
      2016 2nd International Conference on Materials Science and Mechanical Engineering
    • 発表場所
      バンコク(タイ王国)
    • 年月日
      2016-03-20 – 2016-03-21
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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