研究課題/領域番号 |
26420195
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
清水 毅 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (40293443)
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研究分担者 |
古屋 信幸 山梨大学, 総合研究部, 教授 (50126653)
小谷 信司 山梨大学, 総合研究部, 教授 (80242618)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ステレオ画像計測 / 三次元形状計測 / マルチカメラ / 最尤推定 |
研究実績の概要 |
本研究は,超小型カメラを薄板に取り付けることによりマルチカメラを構築し,三次元形状計測の深化をねらう研究である.本研究では,【課題1】超小型カメラの薄板への設置による変形可能な複眼カメラシステムの構築,【課題2】複眼カメラシステムの幾何モデルの構築と校正,【課題3】空間探索型三次元形状測定による形状計測と評価,を目的として取り組む. 2年目は,課題2と課題3の一部に取り組んだ. 【課題2】初年度に行ったマルチカメラの校正手法を整理し,アクチュエータにより変形させながら行うカメラの校正を半自動化した. 【課題3】マルチカメラで測定した三次元測定点群は,多くの誤差を含んでいるため,尤度関数を設計して,測定点の確からしさを向上させる手法を検討した.設定した尤度には,ガウス分布を用いた. まず,測定点1点をマルチカメラに再投影し,各画像間の類似度を算出した.この類似度をガウス関数の広がりに組み込み,類似度が高いほど,ガウス関数のピークが急峻になるように設計した.また,ガウス関数の平均は,再投影する前の3次元座標を用いた.次に,設定した尤度を分割した空間内に存在する点群を用いて計算することで,最も確からしい点を決定した. 円柱物体,立方体で実験を行った結果,尤度を用いて測定した結果,誤差の軽減を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的として,【課題1】超小型カメラの薄板への設置による変形可能な複眼カメラシステムの構築,【課題2】複眼カメラシステムの幾何モデルの構築と校正,【課題3】空間探索型三次元形状測定による形状計測と評価,を挙げた. 2年目の予定としては,課題2と課題3の一部に取り組む計画であった.実施状況としては,複眼カメラシステムの校正の半自動化と尤度設定による三次元形状計測を行ったため,おおむね順調に進展していると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は,製作したユニットを多重化した複眼カメラシステムの構築である. また,薄板の曲率を変化させることで,計測した三次元点に設定される尤度を積極的に変化させることで三次元形状計測の深化を検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
装置の製作よりもむしろ研究推進を優先させた方が効率的と判断した結果,次年度にマルチカメラを構築するための消耗品を購入することとし,装置の製作を行うことにした.
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次年度使用額の使用計画 |
装置の多重化のために使用すると共に,研究成果の公表に使用する.
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