本研究の目的は、ヒトの中手指節関節の形状と機構を模倣した「楕円型転がり接触関節を有する多自由度筋骨格ロボットフィンガー」を開発し、その制御手法を確立することにより、ヒトの身体運動メカニズムを理解することである。この目的を達成するため、本研究では次の4つの要素研究を段階的に実施した。(1)モーションキャプチャ・表面筋電図解析・機能的電気刺激を用いたヒト手指の運動解析、(2)アトラクタ選択(生体ゆらぎ)を用いた非対称拮抗駆動ロボットフィンガーの筋協調制御、(3)絹糸による人工靭帯用筒編地の編成、(4)ナイロン繊維アクチュエータを用いた角度増幅型関節機構の設計。
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