研究課題/領域番号 |
26420209
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
釜道 紀浩 東京電機大学, 未来科学部, 准教授 (70435642)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高分子アクチュエータ / ソフトアクチュエータ / 制御 / ソフトマテリアル |
研究実績の概要 |
高分子アクチュエータの特性変動や個体差を考慮して、ロバストな制御方法の構築を目指し、セルラーアクチュエータ制御手法を適用する。本年度は、イオン導電性高分子・貴金属接合体(Ionic polymer-metal composite: IPMC)に対して、提案手法を適用し、数値解析および実験により制御手法の有効性を確認した。また、集積化のための配線方法等について検討するとともに、温度・湿度による特性変動について解析した。具体的には、以下の通りである。 (1) 力制御の検証(数値解析・実験):セルラーアクチュエータ制御手法を適用し、実験により発生力制御が可能であることを確認した。また、数値解析および実験により、高分子内部のカウンタイオンが変化した場合の制御性能について評価し、適切に組み合わせることで過渡応答や定常応答を工場できることを確認した。 (2) 集積化素子作製法の基礎検討:本手法では、アクチュエータ素子を直/並列に複数接続して制御することを想定している。多数の素子を接続して駆動するためには、各素子への配線が問題となるため、省スペースで配線する方法について検討した。 (3) 特性変動に対する温度・湿度の影響の解析:周波数応答解析により、IPMCの応答特性に対する温度・湿度の依存性を実験により検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の主な研究内容は、実験による検証であり、有効性を確認することができた。 次年度は、集積化素子の製作・制御実験に取り組むとともに、制御器設計法について検討を進める計画である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、素子の数を増やして集積化素子を製作し、制御実験により検証する。 また、対象とする高分子アクチュエータの特性を考慮した、制御器(とくに分散コントローラ)の設計方法について検討を進める。さらに、一部をセンサとして用いたセンサ・アクチュエータ統合系の実現について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費の支出が少なかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
主に、素子の製作費用として使用する。また、学会発表のための旅費としても使用する。
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