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2016 年度 実施状況報告書

発光衛星精密追尾システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26420216
研究機関福岡工業大学

研究代表者

河村 良行  福岡工業大学, 工学部, 教授 (90167362)

研究分担者 木野 仁  福岡工業大学, 工学部, 教授 (50293816)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード人工衛星 / 自動追尾 / 画像処理 / 静止摩擦 / 動摩擦 / DCモータ
研究実績の概要

本年度は,追尾対象をより高速の飛翔体に変更しそれに伴う追尾装置の高性能化を目標とした.そのため, DCモータの減速ギアを外し,立ち上がり時間を短くすることで高速化を計った.しかし,DCモータの発生トルクが低下し静止摩擦力の影響により,経緯台を駆動させるために最低限必要なモータ印加電圧が,信号電圧を上回る弊害が生じた.さらに,動摩擦力に変わると目標値に過剰な力で収束しハンチングが起こった.そこで,出力電圧の操作量とモータ電圧印加時間を変化させることによりハンチングを防ぎ,装置やプログラムの改良を行った.さらに、モータ電流をインパクト化することにより、追尾装置の駆動力をインパクト化し、静止摩擦と動摩擦の差に起因する不連続な動きをを低減することに成功した。インパクト化で効果を発揮するためにには電流発生のduty 比を下げて(即ち電流の発生時間を短くして、発生していない時間を長くする)電流のピーク値を大きくする必要がある。現在使用している電源の定格電圧は24Vと低く後者の要求を十分に満足すことができないので、電源の定格電圧を2倍の48Vに上げることは来年度の課題となる。さらに現在使用している電源の定格電流は27Aであるが、本年度の実験の結果電流は5A程度で十分であることが分かった。これらの改良・改造の結果、スペック上様々な余裕があるものの、追尾対象を室内実験に限りではあるが、ほぼ安定に追尾できるようになり、来年度に向けての必要な準備が整った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた計画にほぼ沿って進捗している。一部計画に変更はあるものの、当初は予定していなかった新しい方式、例えばモータ駆動電流のインパルス化等、が新たに試みられ、駆動装置のなめらかな運転に有効であることが明らかとなり、全体としては順調な進捗状況と判断できる。

今後の研究の推進方策

平成28年度に新たに開発したモータ駆動電流のインパルス化の高度化を進める。機械構造的な改良としては、これまでモータと減速ギアの間の動力伝達がベルト方式であったためバックラッシが発生しやすく、これが追尾精度の限界を制限していたが、平成29年度はモータと減速ギアは直結方式に改良し、バックラッシを無くする。このために減速ギア部の大幅な構造的改良を行う。さらに、屋外実験を開始しISS等の観測を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 衛星位置探索方法に関する考察と飛翔体追尾システムの開発2017

    • 著者名/発表者名
      河村良行、田中卓史
    • 学会等名
      九州小型衛星の会(QSSF)平成28年度研究会
    • 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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