研究課題/領域番号 |
26420217
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
市村 智康(大谷智康) 小山工業高等専門学校, 電気電子創造工学科, 准教授 (60360327)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 三次元自己位置推定 / 接地点検出 / 赤外線近接センサ / ジャイロセンサ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、接地点情報を有効活用し,車輪型移動ロボットにおける高精度な三次元自己位置推定法を開発することである.本手法は,従来から利用されるジャイロセンサに加え,接地点検出車輪を用いて,三次元空間における正確なロボットの運動を求め,その位置を推定する。平成26年度の実績として,次の結果を得た. (1)接地点検出車輪の改良:既にイメージセンサや機械的な探針を用いる2種類の接地点検出車輪を提案したが,シミュレーション結果から,これらの測定値の誤差が推定値へ大きな影響を与えることが分かった.そこで,両者の利点を融合し,探針の先端に小型の赤外線近接センサを取付け,車輪の接地状態へ影響を与えず高い分解能を有する新たな接地点検出車輪を考案した.この新たな接地点検出車輪について,既に製作済みの機械的な探針を用いる車輪の部品を流用し完成させ,良好な結果を得た. (2)試作中のロボットの完成:既にロボットの走行系は製作済みであり,本ロボットを自己位置推定可能なシステムとするため,上述の改良した接地点検出車輪を追加した.さらに,高精度な3軸ジャイロセンサを追加する予定であったが,研究代表者の他機関への異動にともない,異動前の所属機関所有のモーションキャプチャシステムの利用が難しくなった.そこで,簡易型モーションキャプチャシステムを,平成26年度中に購入した.そのため,当初,購入予定であった3軸ジャイロセンサの代替として,安価なセンサを採用し,本ロボットに追加した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の課題として,(1)接地点検出車輪の改良,(2)試作中のロボットの完成を計画した.(1)について,当初の予定通り,これまで提案している2種類の接地点検出車輪の利点を融合する新たな接地点検出車輪を完成させ,良好な結果を得た.(2)について,試作中のロボットに,新たな接地点検出車輪を追加した.しかし,予定していた高精度な3軸ジャイロセンサの購入が困難だったため,これに替え安価なセンサを採用した.本センサのロボットへの取付けは完了したが,姿勢情報の取込みソフトウェアの作成が課題として残った.以上から,現在までの達成度として,概ね順調に進展していると判断できる.
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度の課題として,申請時にあげた(3)走行面の製作に加え,前年度の課題である姿勢情報の取込みソフトウェアの作成を計画している.(3)について,既に走行面をスタイロフォームと石膏のみで試作しているが,表面の細かな凸凹および石膏の破損が懸念された.そこで,このスタイロフォームと石膏で製作する走行面を型として,FRP(繊維強化プラスチック)で成型することを計画している.また,研究代表者の異動にともなうモーションキャプチャシステムの代替簡易システムへの変更について,その精度が本研究において不足する場合,異動前所属機関の教員の協力を予定している.
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