将来のスマートグリッドでは,分刻みの高速自動デマンドレスポンス(Fast Automated Demand Response: FastADR)が必要とされるであろう。オフィスビル群の空調設備は可制御負荷としてFastADR負荷の有望なリソースである。本研究では,空調電力需要のFastADR応答モデルとして世界で初めて,FastADR電力抑制指令値と空調必要電力との差による整定時の残差特性を考慮した非対称定率増減伝達関数モデルの適用である。そして,広域大量に集積させたビルマルチ空調設備群がFastADRによりLFCに参画する場合の分刻み発令/解除過渡特性を評価可能とした。
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