異方性定数などの材料データから鉄芯の磁気特性を模擬する物理的モデル化手法に機械的応力の影響を取り込み,応力が磁気特性に及ぼす影響を予測するマルチフィジクス手法を開発した。電磁鋼板のベクトル磁気特性及び磁歪特性,磁気特性の応力依存性の測定を行った。6磁区の単純磁区構造モデルを単位セルとした集合磁区モデルを開発し,方向性電磁鋼板の各方向交番磁化特性を再現するとともに,無方向性電磁鋼板の磁気特性の応力依存性を再現した。ピンニング磁界の分布を仮定することにより,圧縮応力による鉄損増加を予測し,計測値と一致する結果を得た。集合磁区モデルにおける効率的なエネルギー極小化のために部分的陰的解法を開発した。
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