研究課題/領域番号 |
26420239
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
石塚 洋一 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (50284708)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 高密度集積化電源 / MHz駆動絶縁形スイッチング電源 / ディジタルPFM制御回路 / ディジタルPWM制御回路 |
研究実績の概要 |
申請者らは,申請前の知見と実績を元に現在制御LSI回路のモデリングをを行っている。 平成26年度は,最終的な制御LSI回路の設計を終了し,東京大学 大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)へのチップ作成依頼を予定していたが,設計途中で,さらなる性能向上が可能な事を発見し,現在これについてのデザイン修正を行っており,計画より若干の遅延を生じている。しかし,完成を予定している制御回路ICのコストは,当初の約3/4程度になると考えており,設計の修正は,必要不可欠と考えている。今年度中半までには,IC設計の依頼を行う予定である。 なお,上記修正部分とは直接関与しない絶縁電送回路部分等の設計は,並行して進めており,これに関しては,2015年2月に電子情報通信学会電子通信エネルギー技術研究会に「1μs以下にむだ時間を抑制可能なディジタルPFM制御回路の開発」として発表を行った。本発表では,従来にない数十ns程度にむだ時間を抑えたPulse Frequency Modulation (PFM) 制御回路について提案を行い,ディスクリート回路での実験結果を示し,提案手法の有効性を示している。 このように,現在までの研究実績としては,現在制御LSIの回路デザインの設計と修正(開発対象の制御LSIのコスト削減を目的)およびこの制御LSI回路の有効な応用についての検討を行っており,いずれに関しても順当に研究を遂行している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定よりは,進行は遅れ気味である。この理由は,さらなる性能の向上が期待できる回路方式を平成26年度の研究遂行中に,発見したため,これを元にしたシステム全体を通しての再構成の必要が生じたためである。なお,現在この遅れを取り戻すべく,鋭意開発をすすめており,実装へ向けた検証を行っており,一部結果においては,当初予定を上回る高性能化に向けた結果を得られる事を裏付ける結果が得られている。
|
今後の研究の推進方策 |
現在,LSI制作のための見直し作業を検討しており,この評価を実施中である。この結果を受け,早速東京大学 大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)へのチップ作成依頼申請を行い,今年度中の制御LSIの完成を目指している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
前述の通り,現在当初目的を超える性能向上を目的としたデザイン修正を行っているため,東京大学 大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)へのチップ作成依頼を平成27年度へ順延したため当初平成26年度利用予定の予算を平成27年度に移行する事となった。それに付随する予算も同様である。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成26年度執行予定予算の平成27年度中に,東京大学 大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)へのチップ作成依頼を行い,予算執行を行う。また,これに付随する予算も同様に執行を行う予定である。
|