今後の研究の推進方策 |
誤差などの大きさに対応させたNSDEMおよびΔΣの設計を行う.誤差などの大きさに対応させた1,2,3のNSDEM,ΔΣの設計を行う. (1)従来のNSDEMにおける各コイル選択に対するベクトル変数にコイルの位置情報を加えた新しいNSDEMの考案:従来のDDDSPで用いているNSDEMでは各コイルの選択の有無をベクトル変数に用いているが,これにコイルの位置情報を加えコイルの素子値による誤差および位置のずれによる誤差の影響を最小に抑える選択方法を検討する.モータではその構造上コイルの位置を分布させている.この方法においても位置の違いによる影響は低減できると考えられる.また,分布したコイル位置の特徴を利用し位置誤差の影響を低減する方法を検討する. (2)1の方法に3相(U,V,W)を加えたモータのコイル全体を対象としたNSDEM実現方法の提案: 3相モータ全体には,3相(U,V,W)分のコイルがあり,これらを一括して選択することにより,3相間のコイルの素子値,位置の影響を低減できる可能性が高い.3相システムでは,2次元平面における回転磁界を3つのコイルを用いて生成する構造となっており,平面次元数2よりも冗長になっている.このため同じ磁力を生成できるU,V,Wの組み合わせは無数に存在する.この点を利用し,3相の出力磁力を変化させず誤差の影響だけを低減する方法を検討する. (3)3相(U,V,W)の信号をベクトル値としベクトル値を量子化するベクトル型ΔΣ変調器の考案: (2)で検討するNSDEMを用いるためには,3相すべての情報を元に分割されたコイルの選択を行う必要がある.これを効率的に実現するため,3相のコイルを駆動する信号を振幅および位相のベクトル信号に変換し,このベクトル信号に最も近いU,V,Wのコイル駆動数を決定するベクトル量子化器を用いるベクトル型ΔΣ変調器を考案する.
|