研究課題/領域番号 |
26420252
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
森 啓之 明治大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70174381)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 時系列予測 / 電力価格 / カーネルマシン / ガウシアンプロセス / 階層的ベイズ推定 / ハイブリッドシステム / 進化的計算 / クラスタリング |
研究実績の概要 |
本年度は、階層的ベイズ推定を用いるガウシアンプロセスを電力価格予測に適用した際、予測精度を改善するために、2つの方法について研究した。 1つの方法は、ガウシアンプロセスのハイパーパラメータの大域的最適値を評価するために進化的計算のEPSO(Evolutionary Particle Swarm Intelligence)を用いた。ここで、ハイパーパラメータとはモデルパラメータに確率分布を仮定することで、モデルの淳南沙を従来の勾配法で求めた解を初期値にしてEPSOを使用して誤差の削減を実現した。また、ハイパーパラメータの推定法としてMAP(Maximum A Posteriori)推定法を使用した。EPSOは進化的計算のPSOを適応的パラメータできるように拡張された手法である。また、入力データをクラスタリング手法のk-meansをデータ前処理技術と考え、入力データをk-meansで分類し、生成されたクラスター毎にがガウシアンプロセスを構築することが誤差削減において有効であることも確認した。ガウシアンプロセスにおいて前処理技術としてk-means、ハイパーパラメータの大域的最適化として進化的計算のEPSOを導入したインテリジェントハイブリッドシステムを構築した。 もう一つの方法は、クラスタリング手法のk-meansよりも有効な手法について調査した。具体的にはDeterministic Annealing(DA) クラスタリング法について研究した。従来のクラスタリング手法のk-meansは、初期値に依存する手法であるが、他方、DA クラスタリングは初期値に依存しない手法である。換言すれば、k-meansは局所的クラスタリング法、DAクラスタリングは大域的クラスタリング法である。このDAクラスタリング法を前述のデータ前処理技術として適用した結果、さらに良好なな結果を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(理由)本年度において電力価格予測法の向上のために進化的計算のEPSO(Evolutionary Particle Swarm Intelligence)と大域的クラスタリング手法のDeterministic Annealing(DA) Clustering法のプログラム開発ができたから
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究課題として、開発した予測システムにおいて最大誤差が発生する場合は、電力価格のスパイクであるため、最大誤差を削減することに研究する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、計画した米国での国際会議での論文発表が、予定どおりにいかなかったため、海外出張費に相当する額が残額となった。
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次年度使用額の使用計画 |
その残額は2016年度に国際会議での論文発表のための旅費として使用する予定である。
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