• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

塊状磁極同期機に生じる表面損失の原理解明と損失低減対策

研究課題

研究課題/領域番号 26420254
研究機関金沢工業大学

研究代表者

島 和男  金沢工業大学, 工学部, 教授 (20410285)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード電気機器工学 / 同期機 / 磁性 / 塊状鉄心 / 渦電流
研究実績の概要

平成27年度は,第1に,前年度に実施した有限要素解析による構造設計の検討結果を参考に,試作するグルーブ寸法を最終決定した。第2に,試作機の製作を業者に発注した。第3に,納品された試作機の表面損測定に取り組んだ。
第1の寸法決定では,予算との兼ね合いから,異なるグルーブ寸法を持つ5台の試作機を製作することとした。グルーブの深さ・幅・ピッチの効果を効率的に比較できるように寸法を工夫した。
第2の発注では,予算を抑えるために,塊状磁極同期機の回転子のみを製作した。固定子は既存のものを使用することとした。固定子と回転子の組み立ての都合により,この固定子を製作した業者に回転子を発注した。異なるグルーブ寸法を持つ5台の塊状磁極回転子に加えて,これらとの比較のためにグルーブの無い塊状磁極回転子も製作した。さらに,同一寸法の塊状磁極同期機と積層磁極同期機の鉄損の差を表面損失と仮定して測定する方法を採用している都合により,積層磁極回転子も製作した。すべての回転子は,グルーブを除いて同一寸法である。また,塊状磁極と同一ロット材の環状試料と角棒試料も製作した。無事にすべての試作を完了させたことにより,塊状磁極の表面損失の発生原理の解明,および表面損失の高精度解析の実現に向けた実験環境を整えることができた。
第3の測定では,グルーブなし塊状磁極機の表面損失測定を完了した。前年度に確立した測定方法を使用した。時間の都合により,5台のグルーブ付き塊状磁極機の測定ができなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

交付申請書に記載した平成27年度の研究実施計画の通りに研究が進んでいるものの,進度はやや遅れている。
時間の都合により,5台のグルーブ付き塊状磁極機の測定ができなかった。
また,環状試料と角棒試料を用いたBH曲線と導電率の測定が,時間の都合によりできなかった。有限要素解析を実施するためにはこのBH曲線と導電率が必要となるため,今年度は仮のBH曲線と導電率を使用した解析を済ませた状態で終わった。

今後の研究の推進方策

進捗がやや遅れているものの,問題は時間のみであり実施自体に困難はないため,来年度には平成27年度の研究実施計画をすべて完了できる見込みである。この成果をまとめて学会発表する。併行して,平成28年度の研究実施計画も進めていく。

次年度使用額が生じた理由

グルーブ寸法の違う同期機をできるだけ多い台数製作した結果の端数が次年度使用額となった。

次年度使用額の使用計画

測定に必要な消耗品や測定装置を購入する。

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi