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2016 年度 実績報告書

天然化合物をベースとした水素キャリアに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26420258
研究機関豊田工業大学

研究代表者

大下 祥雄  豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10329849)

研究分担者 高田 俊和  明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員(共同研究員) (20500458)
町田 英明  気相成長株式会社(CVD研究部及び合成研究部), 代表取締役社長, その他 (30535670)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード自然エネルギー / 太陽光発電 / エネルギー貯蔵
研究実績の概要

本研究では、得られた水素分子を化学物質の形で一旦貯蔵し、必要時に燃料電池を用いて水素を貯蔵した分子から電気を発生させて消費者に電気を供給する実践的なシステムの実現を目指している。今年度も継続して水素を添加した分子から燃料電池を用いて水素を取り出す実験を行った。燃料電池としては、サイズ4cm2、触媒はアノードにPtRu/C、カソードにPt/C、電解液はNR212、酸化剤は空気(0.2ml/min.)を用いた。負荷をかけるために100mV以上で駆動するモーターでプロペラを回した。燃料電池による水素取り出しを調べるため、昨年度に引き続き水溶性のL-アスコルビン酸 0.05mmol/ml水溶液を使用した。その結果、当該分子から水素が取り出されて電気が得られた。しかし。燃料電池に注入したアスコルビン酸の一部しか燃料として使われないこと、未使用のアスコルビン酸が還元装置(還元触媒)に入ると過還元が起こり、循環不能なグルコノラクトンになることが示された。次に、水溶性の2-メチル-p-ベンゾキノン(低毒性)を用いて、同様な実験を行った。メチルヒドロキノン水溶液濃度の濃度が0.005mol/lから0.025mol/lに上がるに従って燃料電池の出力電圧が上昇した。しかし、溶媒として水を使用した場合には、トルエン―エタノール溶媒の場合と異なり、先のアスコルビン酸と同様過還元が生じ本システムの性能が低下した。おそらく、触媒により本分子が芳香環まで還元されたと考えられる。以上のように、いくつかの課題は残されたものの、ベンゾキノン系分子に水素添加しキノン分子を生成し、燃料電池を用いてその水素を取り出し発電するシステムの可能性が実証された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Solar energy strage system with recycled hydrogen carriers2017

    • 著者名/発表者名
      Yoshio Ohshita
    • 学会等名
      E-MRS
    • 発表場所
      Strasbourg、France
    • 年月日
      2017-05-23
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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