4H-SiCへのウエットケミカルレーザドーピングの機構解明を目指し,ドーピング時の発光測定を行った.塩化アルミ水溶液,燐酸水溶液をドーピング源とした場合,励起状態のAl原子,P原子からの発光スペクトルは検出できなかった.周囲の水溶液により,SiC表面に発生したプラズマが短時間で消滅する為であると推測している. 一方,大気中レーザ照射によって生成したSiC上の超高温溶融Alをドーピング源として用いた場合,Al原子,Alイオンからの発光ピークが観測された.Al原子の発光ピーク値の解析から,このAlプラズマの電子温度は2.1 eV, 電子密度は8.7x10^15 /cm^3 以上と判った.
|