研究課題
本研究は金属皮膜を有する光ファイバの遮光性に着目し、その効果を有する耐高温なガラス材料開発をすることにより金属皮膜工程を省略すること、およびマルチコア用高密度コア技術のためコア同士のクロストークの低減化を目的にしている。以上の目的のため本研究では今までにない過度なBi元素の添加を試みVAD法により高温にて黒色ガラスを実現している。本研究では主にVAD法によるSiO2-GeO2-Al2O3-Bi2O3 組成で最適条件を見出すようAl2O3とBi2O3の組成を調節し、黒色ガラス作製条件を明らかにした。①黒色ガラスが作製され、EDXで組成分析を行い黒くなるガラスの組成を数値的に明らかにし、作製条件で一番のキーファクタであるガラス化温度特性について相関関係を明らかにした。②作製された黒色ガラスの光学特性を透過率の形で測定し、結果にまとめた。③黒色ガラスの耐久性を測定するために温度特性を測定し、半導体レーザ光を照射した後、温度上昇特性を明らかにした。また、半導体レーザ光を照射した位置から離れた位置における温度上昇特性を明らかにした。④黒色ガラスは他研究機関によればその組成がカーボン(炭素)である発表がある。本研究開発で得られた黒色ガラスがカーボンで無いという証明に電気伝導度を測定した。また空中下においてレーザ光で加熱した場合に燃焼するか否かの実験を行う事により確認した。更にEDXによる組成分析の結果、黒色ガラスがカーボンから成っていないことを明らかにした。⑤GeO2添加コア、SiO2クラッド、SiO2-Al2O3-Bi2O3黒色ガラス構造のプリフォームを酸水素バーナーで線引きして光ファイバを作製し、伝搬損失、斜め入射によるクロストーク損失を測定し、黒色ガラスファイバの光学特性について明らかにした。
すべて 2016
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Proc. SPIE 9950, Laser Beam Shaping XVII,
巻: 9950 ページ: 171-176
10.1117/12.2237666