本研究では、スムースRenyiエントロピーあるいはスムースRenyiダイバージェンスという情報の尺度を利用することで、情報理論の各種問題を再定式化を行うとともに、統一的な証明手法を確立することを目的とし、次の問題の再定式化を行った。(1)一つあるいは複数の情報源の出力系列から(独立な)一様乱数を取り出す乱数生成問題における乱数生成レートの限界、(2)歪みを許した符号化問題における歪みと符号化率のトレードオフ関係、(3)相関を有する複数の情報源の符号化問題における各符号器の圧縮率の限界、(4)複数の送信者が単一の受信者に情報を送信する際の伝送速度の限界。
|