本研究では、小型でありながら高効率を実現するアンテナの開発を行った。研究の結果、従来のパッチアンテナの1/4サイズでありながら、放射効率が90%以上ある円偏波アンテナの設計や、2つの携帯電話バンドとGPSバンドでそれぞれ直線と円偏波を送受信できるアンテナ、不平衡-平衡変換に有効な構造のクロス形状のループアンテナへの組み込み、などに成功した。 本研究で基本としたアンテナ構造は、クロスループ型と呼ばれ、研究代表者が発明した物である。この形状が小型であっても高効率を実現する鍵となっている事を明確化し、当初の目標を達成しただけでなく、円偏波の旋回方向が切り替え可能なアンテナの基本構造の発明にも至った。
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