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2016 年度 実績報告書

帯電水滴スプレーを用いたプラスチック材料表面の「ぬれ性」評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26420381
研究機関山形大学

研究代表者

杉本 俊之  山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (10282237)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード撥水性 / 表面抵抗 / プラズマ処理 / 非接触測定
研究実績の概要

前年度までの研究では、シリコーンゴム材では、プラズマ等で加速劣化された試料の表面抵抗と水の接触角との間に相関関係がみられた。これは、帯電水滴スプレーを使う必要がなく、簡易的に濡れ性が評価できることを示唆するものであった。そこで、最終年度は、予定を変更し、様々な絶縁材料に対してプラズマ劣化させた試料の抵抗と接触角のと関係を調べた。
プラズマ改質による絶縁性の低下はシリコーンゴム,ポリエチレン,ABSおよびガラスで見られた,アクリル,ポリプロピレン,ポリカーボネイトでは絶縁性の低下が見られなかった。各サンプルでプラズマ改質によって導入される官能基には違いが見られた。シリコーンゴムはヒドロキシル基(-OH) ,ポリエチレンはヒドロキシル基とカルボニル基(C=O) ,アクリルはカルボニル基,ポリプロピレンはカルボニル基,カルボキシル基 (-COOH),ABSはヒドロキシル基,カルボキシル基,ポリカーボネイトはカルボニル基,カルボキシル基[8]を生成することが分かっている。ガラスに関しては無改質においてヒドロキシル基を持つことが分かっている。シリコーンゴム,ポリエチレン,ABSおよびガラスは絶縁性が低下したが,これらの材料試料にはいずれもヒドロキシル基が含まれている。したがって,材料が劣化する際にヒドロキシル基が生成される材料では絶縁性の低下がみられる材料である可能性が高いことが明らかになった。劣化の過程でヒドロキシル基が導入されるかどうかについては材質だけでなく紫外線等のエネルギーにも関係するため,プラズマ改質の結果のみで断定的な結論を出すことはできず,今後さらなる検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Measurement of wettability for polymer materials using non-contact surface resistivity tester2016

    • 著者名/発表者名
      Toshiyuki Sugimoto, Takuya Aoki
    • 学会等名
      2016 Electrostatics Joint Conference
    • 発表場所
      米国 インディアナ州ラファイエット市パデュー大学
    • 年月日
      2016-06-14 – 2016-06-22
    • 国際学会
  • [備考] Measurement of wettability for polymer materials

    • URL

      www.electrostatics.org/images/G13.pdf

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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