研究課題/領域番号 |
26420384
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
南谷 保 金沢大学, 環日本海域研究センター, 研究員 (90722356)
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研究分担者 |
山田 外史 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 研究員 (80019786)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 識別センサ / 導電性インク / 磁性インク / 磁気抵抗素子 / うず電流検査法 / 位相 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は磁性と導電性パターンの検出可能な識別センサを開発し、微細パターン読み込みの可能性を検討することである。本年度は昨年度に構築した評価システムの改善と評価を実施した。GMR(Giant Magneto-Resistance)を用いた渦電流検査型識別センサの磁気回路の最適設計と信号の処理方法を見直し、磁性と導電性パターン読み取りの評価を行なった。その結果、磁性・導電性パターンの読取精度の向上と新たな知見を見出した。以下に成果の要点を示す。 1.センサ出力の位相情報を処理することで、磁性パターンと導電性パターンの識別が可能なことを見出した。この案件は特許出願した。 2.GMRセンサの最適構造のシミュレーションに基づき、コイル形状、GMRとコイルの位置関係、バイアス磁界を変更したサンプルを作成し、検出力を約3倍に向上できることを確認できた。 今後は、より高感度な磁気抵抗素子、構造の改善を行い、検出力の限界を探る。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
センサの検出力向上に設計項目と特性の関係が把握でき、設計指針が確立できた。さらに、磁性・導電性パターンの検出に加え、その識別が可能なことが確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
さらに高感度な磁気抵抗素子を入手し、磁気回路、電気回路の最適設計を行い、うず電流タイプ識別センサの微小パターンの検出限界を見極める。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品の納入価が下がったため。
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次年度使用額の使用計画 |
昨年度までの研究費でメインの計測システムは構築できている。今年度の研究費は,物品費として高感度の磁気センサ、増幅回路用の電気回路部品の購入、旅費は研究成果の発表、情報収集のための旅費を予定している。また,研究成果の公表のために,論文投稿料等に使用する予定である
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