研究課題
MEMS・マイクロマシン用部品や微細金型などの立体的で微細な三次元形状が増加しており、これらを精密に測定するニーズが増加している。そこで、直径0.5 μmの極小径の光ファイバを用いた接触式プローブを用いることにより、低測定力・検出機構が簡便で1 μm以下の溝や穴を有する微細形状を数 nmの分解能で測定可能なプロービングシステムの開発を目的とする。昨年度に引き続きウェットエッチングおよびCO2レーザを用いたスタイラス接触子の製作方法について検討し、本年度は微細な表面粗さ測定用のスタイラス先端部先鋭化技術(先端半径0.025 μm)およびL字曲げ加工技術を開発した。先端球の製作に関してはスタイラスの鉛直下方からCO2レーザを照射可能なように光学系を改良することにより、スタイラス軸と球中心のずれが少ないスタイラスの製作が可能になった。また、表面間力によるスタイラスの付着対策として、膜厚数nmの撥水コーティングを行い、表面間力の影響を約3割低減可能であることを確認した。さらに、スタイラスの耐摩耗試験(押しつけ量5 μm、摺動振幅10 μm)を実施した結果、10万回までは摩耗せず高精度に使用可能であることを確認した。 座屈の耐久試験の場合,70万回以上の使用にも耐えられることが分かった.また、直径100 μmの軸受用の精密鋼球およびルビー球を用いて接触子形状が校正可能であることを確立した.この他、微細金型や小径穴等様々な測定実験を通じた測定用プログラムの改良および信号処理プログラムの開発を行った.
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
International Journal of Automation Technology
巻: Vol.11, No.5 ページ: 700-706