研究実績の概要 |
本研究は, 脈波信号をレーザー光源とCCDから独自に構成するセンサユニットで検出した後, タブレット端末上で信号処理を行って自律神経機能指標(Low Frequency/High Frequency: LF/HF)と血中酸素飽和度を同時に解析でき, さらに解析結果を無線LANを経由して医療機関に提供できる遠隔診断用ストレスモニタの開発を目的として遂行された. 平成28年度は, ストレス状態の解析結果を医療機関への配置を想定したワークステーションに転送できるオンラインシステムを構築し, 複数の被験者を対象としたストレステストによりその実用性を実証することを目的として研究を実施した. 具体的には, 平成27年度に構築したストレスモニタにおける解析・判定結果を無線LANを経由してワークステーションに転送できる遠隔診断用ストレスモニタの確立, ならびに本ストレスモニタによる複数の被験者を対象としたストレステストに基づくその実用性の実証, の2点を行った. まず, 平成27年度に構築したストレスモニタによる解析・判定結果を無線LANを経由して医療機関への配置を想定した新設のワークステーションに転送できるオンラインシステムを構築し, 両結果を医師に診断材料として提供した上で, 診断結果と解析結果と併せてデータベース化し新設のネットワーク対応ハードディスクに蓄積保存できるオンラインシステムを構成し, 遠隔診断用ストレスモニタとして確立した. その上で, 本ストレスモニタにより複数の被験者に対し思考問題を解かせるなどして心理的なストレスを与えストレス状態を5段階で判定するテストを実施することにより, 本システムのストレス診断への有効性を実証した.
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