本研究では移動ロボットについて「センサ信号に混入する雑音」「ロボットが移動する際の誤差」双方について統計的モデル化を行い,モデル化された誤差の統計的特徴に基づく理論的な地図作成および自己位置同定のアルゴリズムを構築することにより,ロボットが自己位置同定と地図作成を同時に行う手法であるSLAM の精度向上を目的としたものである。主な研究成果は以下の通りである:1)実際のセンサや移動ロボットの特性を考慮した統計モデルを構築した。2)その誤差の影響を最小化するノルム・尤度の最適設計を行った。以上の成果によってSLAM の精度向上を実現し,その有効性をシミュレーションおよび実験により確認した。
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