研究課題/領域番号 |
26420421
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
近藤 正 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80205559)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 人工ニューラルネットワーク / 人工知能技術 / 医用画像診断 / GMDH |
研究実績の概要 |
平成26年度は、新しい学習アルゴリズムを用いたHybrid GMDH-typeニューラルネットワークのアルゴリズムを開発した。この新しい人工ニューラルネットワークのアルゴリズムは、改良形発見的自己組織化法と回帰主成分分析を組み合わせたハイブリッド型のアルゴリズムをしており、非線形性が強く複雑な特徴を示す各種の医用画像の特徴を、学習によりニューラルネットワークの内部に記憶することが可能である。新しいニューラルネットワークの構造は、多くの中間層を備えた複雑な構造(ディープニューラルネットワーク構造)を構成することが可能で、医用画像の複雑さに適するようにネットワークの中間層の個数を自動的に調整することが可能である。改良形発見的自己組織化法を用いて、中間層において中間特徴量を回帰分析により抽出して、この中間特徴量を用いて多層型の人工ニューラルネットワークを構成することによって、従来の人工ニューラルネットワークと比較して、予測精度が大幅に向上することが期待できる。また、本研究で開発したHybrid GMDH-typeニューラルネットワークのアルゴリズムは、最適な画像特徴量(入力変数)の自己選択機能と最適なニューラルネットワーク構造の自己選択機能を備えている。このため、たくさんの画像特徴量の候補の中から、対象の医用画像の特徴に最も適した画像特徴量のみを自己選択したり、シグモイド関数型、ラジアルベース関数型、多項式型のニューラルネットワーク構造の中から対象となる医用画像の特徴に最も適したニューラルネットワーク構造を自己選択することが可能である。平成27年度は、この新しい人工ニューラルネットワークアルゴリズムを組み込んだコンピュータ支援画像診断支援システム(CADシステム)の開発を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度は、本研究を実行するためのHybrid GMDH-type ニューラルネットワークのアルゴリズムの開発を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、平成26年度で開発したHybrid GMDH-type ニューラルネットワークのアルゴリズムをプログラム化して、対象臓器を画像認識してその臓器の領域抽出を行う画像認識機能と、画像認識して領域抽出した領域に病的な領域が存在する場合にその領域を抽出する画像診断支援機能を備えた医用画像診断支援システム(CADシステム)の開発を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度の計画していた、海外での国際会議の研究発表が延期になったので、平成27年度において、国際会議での研究発表を行う予定である。このため、平成27年度での使用額が生じている。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度に、本研究内容の国際会議での研究発表を複数回行う予定である。
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