ICTは、あらゆる機器の要素間作用を物理伝達から電子信号伝達に置き換えている。ICT化への期待は、ネットワークを通した情報共有による効率化・安全化にあるが、無造作なネットワーク化は停滞や動揺による効率低下をもたらし、予期に反する不安定状態をまねく。相互作用の複雑な連鎖と、電子信号伝達によりエネルギ保存が失われることが主原因である。本研究は、効率化・安全化を保証するためにのネットワーク設計基礎論を開発した。構成モジュール毎のエネルギ情報に基づく「縮約」と、モジュール相互のエネルギ収支の「集約」からなる原理を整備し、構造からネットワーク設計を可能にする解析設計の数学的枠組みを構築した。
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