本研究は、油などに代表される有機溶剤によって汚染された地盤を浄化する方法として、熱流体を注入することにより、地盤内間隙構造内に残留する汚染流体の分布をX線CTスキャナを使って評価する研究である。地盤材料の温度(T1)と注入流体の温度(T2)条件に着目し、T1=T2のとき、T1<2のとき、T1>T2の3つの条件を想定して、どの条件が有機溶剤の回収に適切な条件かを画像解析により評価した。その結果、この研究では注入流体の温度を20℃、対象地盤材料の温度を60℃にして熱流体を注入すると、注入流体の毛管現象を抑制し、即ち局所的な流動挙動を抑制するため、油の回収量が増える(浄化促進)ことが分かった。
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