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2015 年度 実施状況報告書

丸太に特殊機能を付加した液状化対策技術の高度化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26420489
研究機関福井工業高等専門学校

研究代表者

吉田 雅穂  福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90210723)

研究分担者 宮島 昌克  金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70143881)
沼田 淳紀  飛島建設株式会社技術研究所, 環境・エンジニアリングG, 主任研究員 (10443649)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード地震 / 液状化 / 丸太 / 炭素繊維 / 振動台実験 / 透水試験 / ねじり試験
研究実績の概要

(1)排水機能付き丸太の透水性能
実丸太の10分の1縮尺の丸太模型を用いて透水試験を実施した.排水孔の大きさをパラメータとした試験の結果,排水面積の増加に伴い透水係数が大きくなり,それは動水勾配の増加に伴い低下することを明らかにした.また,その透水係数は間隙水圧消散を原理とした液状化対策であるグラベルドレーン工法で用いられている砕石と同等であり,人工ドレーン材の10分の1程度であった.さらに,実丸太の透水試験を行った結果,排水面積同一の条件では丸太模型の約2倍の透水係数であった.
(2)丸太のねじり強度
丸太に補強材を螺旋状に巻いてねじり強度を高める方法を検討するため,ポリエチレン製丸棒にポリプロピレン製テープを様々な条件で巻いて強度を調べるねじり試験を行った.その結果,補強面積を増やすことでねじり剛性が大きくなり,せん断応力上昇に伴うねじり剛性の低下が緩和されることが明らかとなった.また,同一面積であれば,太いテープで巻く方が効率的であることを示した.
(3)排水丸太を用いた液状化対策
戸建住宅の液状化対策を目的とし,新設を模擬して住宅の直下に丸太を打設する場合と,既設を模擬して住宅の周囲に打設する2種類を対象として,排水機能付きの丸太と通常の丸太の効果を比較する模型振動実験を行った.その結果,直下ならびに周囲打設のいずれの場合においても,排水丸太を打設することで住宅直下地盤における過剰間隙水圧の早期消散効果が得られ,住宅の沈下が軽減されることが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画の2つの大きな項目である,排水機能付き丸太の開発,ならびに,ねじり補強丸太の開発について,いずれも一定の成果を挙げているため.

今後の研究の推進方策

排水機能付き丸太の開発では,実丸太を用いた透水試験を実施し,目詰まり防止のためのフィルター材について検討する.また,その実丸太を用いた模型振動実験を行い間隙水圧消散効果を明らかにする.ねじり補強丸太の開発では,炭素繊維に加えてその他の材料の利用についても検討する.

次年度使用額が生じた理由

実験方法の確立に時間を要し,実験を全ケース実施することができなかったため.

次年度使用額の使用計画

残りの実験に使用する材料を残予算で作製して実験を行う.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Study on Liquefaction Countermeasure Technique by using Logs with Drainage Function for Residential Houses2017

    • 著者名/発表者名
      Yoshida, M., Miyajima M., Miwa, S. and Numata, A.
    • 学会等名
      Proc. of the 16th World Conference on Earthquake Engineering
    • 発表場所
      CasaPiedra Convention Center
    • 年月日
      2017-01-09 – 2017-01-13
    • 国際学会
  • [学会発表] 排水機能付き丸太を用いた液状化対策に関する模型振動実験2016

    • 著者名/発表者名
      吉田雅穂,五十島康平,川端祐輝
    • 学会等名
      第51回地盤工学研究発表会平成28年度発表講演集
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2016-09-13 – 2016-09-15

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公開日: 2017-01-06  

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