本研究の成果は,第一にゲーミフィケーションと移動軌跡情報法を導入したスマホ型交通行動変容プログラムの開発である.調査参加者の歩数のランキングを配信することで,より効果的な行動変容を促すもので,三回の調査を実施して効果を検証した. 第二の成果は,スマホ型調査で得られる膨大なGPS軌跡情報のカーネル密度推定を応用した簡便な分析法の開発である.データの時空間の三次元視覚化や回遊行動の広がりを定量的に評価する指標を新たに提示した. 第三の成果は,トリップ・チェイン型利用者均衡配分の簡易な長期予測手法の提案である.2時点の熊本都市圏パーソントリップ調査のデータを利用して,モデルの限界と有用性を確認した.
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