本研究では,鉄道通勤者を対象とするアンケートを行い,鉄道の利用状況,到着状況に関するデータを収集した. 個々人の到着状況のカーネル密度を推定し,その形状を基に回答者を3つのクラスに分類した.各クラスの到着状況に関する教師データを作成し,SVMを用いて到着状況の類似性に基づく回答者分類を行なった.3タイプに分類した回答者の到着状況を踏まえ,適切な確率分布を適用して,出発時刻決定行動に関するモデル推定を行なった. その結果,単一の分布を適用するよりも,複数かつ異種の確率分布を適用することで,出発時刻決定(余裕時間設定)の推計精度が高められることが示された.
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