実際に被災者支援拠点として臨時的に運用された社寺等の地域文化遺産の歴史と活用実態を施設面・運営面の両面から調査し、特長と問題点を整理した上で、地域文化遺産を活かした地震・津波・都市火災対策指針を導出した。具体的には、東日本大震災による津波被災地域、阪神淡路大震災による延焼火災被災地域、およびネパール・ゴルカ地震により被災した世界文化遺産パタン地区について、社寺や広場などの伝統的な空間やそこに付帯する設備が災害時にどのように活用され、地域コミュニティによってどのように運用されたかについて調査し、地域遺産の保全が災害時に地域を支える重要な役割を果たしうる可能性について明らかにした。
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