嫌気性芽胞菌のノロウイルスなどの腸管系ウイルス指標およびソーストラッキング指標としての有効性を評価した。 海域の調査で、大腸菌はノロウイルス陽性11試料中4試料のみ陽性であったのに対して、嫌気性芽胞菌は全ての試料で検出され、ノロウイルスGⅡと高い相関が認められた。また、ヒト、動物の糞便由来試料の調査で、嫌気性芽胞菌cpe遺伝子保有株は、ヒト由来排水に偏在し、ヒト糞便汚染のソーストラッキング指標となる可能性が示された。ハンドフォード改良寒天培地のエリスロマイシン濃度は嫌気性芽胞菌の検出に影響を与えることが示され、力価を現行の半減程度に削減することで改善できる可能性が示された。
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