研究成果の概要 |
下水処理水に含まれる臭気は,下水臭とは異なり,かび臭が支配的となる場合が多い。これまで水環境で注目されてきたジオスミンや2-メチルイソボルネオールに加え,本研究では,2,4,6-トリクロロアニソールが下水処理水の臭気に深く関係していることを定量分析やにおい嗅ぎガスクロマトグラフ分析で示した。処理場の立地条件別では,大都市の覆蓋のある排気処理を行っている処理場でかび臭が強く,地方の処理場やコミュニティープラントでは,糞便臭,汗臭,硫黄系臭気の臭いが主体となった。また,修景利用のための通常のオゾン注入率では,下水処理水の高度処理での臭気物質が十分でないが,活性炭処理は臭気物質除去に有効であった。
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