水道水中に残存するエンドトキシン活性は、とりわけ透析治療を行っている医療機関で懸案となっている。本研究では、国内の複数の浄水場および供給先の医療施設を対象として、エンドトキシン活性の存在状況と水処理における消長について調査を行った。凝集沈殿および砂ろ過・膜ろ過はエンドトキシン活性を大幅に低減する効果がみられた。酸化処理である塩素処理およびオゾン処理の効果は限定的であった。一方、生物活性炭ろ過はエンドトキシン活性の増大に寄与していた。医療施設内の水道管内での細菌再増殖によって、エンドトキシン活性が増大する事例が確認された。
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