近年世界各地で内蔵無補強組積造壁(URM)壁の面外転倒破壊が多発している。そこで本研究では,内蔵URM壁の破壊メカニズムの究明および壁体の面外転倒メカニズムに基づいた耐震補強手法の提案を主目的とする。 この目的を達成するために,平成26年度は,URM壁付きRC造架構の面内実験を行い,URM壁の架構全体への耐震性能寄与分を定量的に明らかにした。平成27年度は,本研究で提案した壁体への補強材(タイシステム)の有無をパラメータとした面外振動台実験を計画・実施した。平成28年度は,振動台実験結果を分析し,壁体の面外破壊メカニズムの評価および本研究で提案した耐震補強システムの有効性を明らかにした。
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