研究課題/領域番号 |
26420554
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
玉井 宏章 長崎大学, 工学研究科, 教授 (80207224)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高強度鋼 / ボルト接合 / 支圧 |
研究実績の概要 |
府省連携プロジェクトとしてH-SA700Aという高強度鋼が開発され,震度7でも弾性挙動して無損傷となりうる高強度乾式組立梁柱材が申請者も含め多くの研究者により開発された.建築構造材として利用する際には部材を接合する技術が必要となるが,高強度のため現状使われている接合法ではその部分が大掛かりとなりすぎて実用に耐えられない.本研究は,この高強度鋼建築構造材の接合技術として,まったく新しい「充填支圧ボルト接合法」を提案し,この接合法を開発するとともに,設計法を確立して,この種の高強度鋼建築部材を将来の高度化建築物へ適用可能とする基礎的技術を提供するを目的としている. ボルト,有孔鋼板の崩壊荷重から終局荷重を求める.実験:高強度鋼板(H-SA700A)とl4T超高強度充填ボルトとで接合部試験体を製作して,端あき距離を実験変数とする充填支圧ボルト接合部の引張試験を行なった.また,ボルト軸方向力導入時の挙動実験を行って,ワッシヤー複数枚利用することによるばね定数調整機能を示した. さらに,接合部試験体を用いた片側繰返し引張試験をって,充填ボルトの拡径効果を検証した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
試験体に高強度鋼H-SA700を利用するため,工作が特殊で,山口県のメーカーが作ることにしたが,納期が大幅に遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
まず,弾性解析によって梁継手岡リ性評価式を,塑性解析によって継手耐力評価式を誘導する.ついで,充填ボルト接合梁継手について正負交番漸増振幅繰返し載荷試験を行なって,ボルト位置の回転が接合剛性に及ぼす影響を示し,継手の終局状況を確認する.このように遅れている研究を着実に実施する.
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次年度使用額が生じた理由 |
試験体に高強度鋼H-SA700を利用するため,工作が特殊で,山口県のメーカーが作ることにしたが,納期が大幅に遅れる見込みとなったため,次年度の使用額が生じている.
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次年度使用額の使用計画 |
早急に試験体を作成するよう,工作を急いでいただいている. 次年度はじめには納品される見通しとなっている.
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