研究課題/領域番号 |
26420558
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
高巣 幸二 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (60336948)
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研究分担者 |
陶山 裕樹 北九州市立大学, 国際環境工学部, 講師 (20507876)
小山田 英弘 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (80233625)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 再生骨材 / フライアッシュ / 砕石粉 / 石灰石微粉末 / 流動性 / クリープ / 外割混合 / 最適調合 |
研究実績の概要 |
異種の副産物粉体を複合混合したコンクリートの全般的な諸特性及び混合した粉体の種類の違いによる影響,使用した細骨材種類の違いによる影響,混和剤添加率や粉体による細骨材置換率一定の混合割合によって変化するスランプフロー値の変化を検討した。フライアッシュを外割混合したコンクリートの圧縮クリープ特性を明らかにし,既往のクリープ予測式が適用可能であるか検討した。 その結果,次の知見を得た。フライアッシュと石灰石微粉末を組み合わせた調合ではフライアッシュと石灰石微粉末の置換率を入れ替えても同様の混和剤添加率で同様のスランプフロー値を示すことが明らかとなった。また,砕石粉を混合した調合では砕石粉の細骨材置換率が大きくなると混和剤添加率が急激に増加するためコストやフレッシュ性状のコントロールが難しくなると考えられる。相対フロー面積比と相対V漏斗流下速度の関係については砕石粉を混合した場合,スランプフロー値550mm~700mmの範囲において相対V漏斗流下速度には大きく影響を示さなかったので,高粉体領域では同等の粘性特性を持つと考えられる。強度性状を比較すると,海砂を使用したものより強度が高く発現した。本実験で設計した調合ではフレッシュ性状および圧縮強度の目標値を満たし高い流動性を示したが,粉体量が膨大であったため非常に高い粘性を示し,施工性の欠く高流動コンクリートとなる可能性があった。 フライアッシュを外割混合することでクリープを抑制できる可能性がある。フライアッシュ混入量の違いによる単位クリープひずみとクリープ係数に大きな差が見られなかったため,フライアッシュ混入量は単位クリープひずみとクリープ係数に影響を与えない可能性がある。比較した予測式では,AIJ式とJSCE式が比較的よく適合したので,予測式に含まれる要素が多いほど予測値と実験値はよく適合と考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画で示した当初の研究計画で示した①異種の副産物粉体を複合混合したコンクリートのフレッシュ性状・強度性状②異種の副産物粉体を複合混合した耐久性状について,当初の計画通り1年次終了時点で明らかにすることができ,研究は概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,異種の副産物粉体を複合混合した再生骨材コンクリートの強度・耐久性試験を実施するとともに,長期の耐久性試験であるクリープ性状に関する実験を継続して実施する予定である。 現在のところ,研究計画の変更及び研究を遂行する上での問題点等は発生しておらず,今後も研究計画通りに遂行予定である。
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