研究成果の概要 |
日本は戦後急速に植林された人工林が成熟期を迎え,国産材を使用しなければならない時代を迎えているが,その需要は低迷している. 地元山陰地方も同様な問題を抱えていることから,地域材の新たな需要を喚起すために新しい構造システムの開発を目指すことにした.採用する構造形式は,圧縮力に強いという特徴を活かし,荷重を主として圧縮力で伝えるヴォールト構造システムを採用する.また,構造材料として地域材から製造された杉LVLを用いることによって,小径木を有効に活用した力学的合理性を有する大空間建築システムの構築をはかった.構築したヴォールト構造システムは,6mプロトタイプの施工実験により,その性能が確認された.
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