インドネシア主要都市における中間層向け集合住宅のパッシブクーリング手法を開発した。まず,既存集合住宅の室内熱環境を把握した。3タイプの集合住宅を同一条件下で比較したところ,無居住の場合,新型・公共集合住宅と民間集合住宅よりも,熱容量が大きくバルコニーの設置された旧型・公共集合住宅の方が日中の室温は低温であった。一方,寝室においてエアコンを使用する前提で,その冷房負荷を低減する方法を検討した。その結果,天井高を抑え気積を小さくし,さらに壁の内側に断熱材を施すことで,最大45%の冷房負荷削減が可能となった。さらに,導入技術の最適な組み合わせを求め,最終的に総合的なパッシブクーリング手法を提案した。
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