指向性の強い熱放射により効率的なタスク暖房を実現することを試みた。まず、放射暖房機器の放熱実験により放射の指向性を把握した。次に、追加の反射板を放熱方向に長くし、反射率の高い材料を用いることで指向性を高められることを確認した。また、数値シミュレーションにより、タスク暖房には放射の指向性が強い方が適しているを明らかにした。一方で、最も熱的快適性が得られる受熱部位を被験者実験により検討した。アンケートによる調査の結果、男性は下半身や胸部を、女性は下腿を温めた時が快適となった。しかし、心拍数に基づくストレス指数による評価では、腹部等への照射が最も快適感が得られる結果となった。
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