サーカディアン・リズムの観点から居住地域に応じた適切な照明条件を明らかにすることを目的に、4季節に渡り睡眠環境と睡眠実態のモニタリング調査を実施、加えて実験室実験にて日中の曝露照明条件が夜間の睡眠に与える影響を検証した。 モニタリング調査では、主観アンケートで睡眠に問題のあるグループの方がうつ状態の傾向にあることが示された。睡眠時間と睡眠感得点に対する就床前の室内照度の有意な影響はなかったが、寝室照明を低色温度に変えることで睡眠時間ならびに睡眠感が改善された。実験室実験では、曝露照度・光色を一日かけて緩やかに変化させることで、夜間のメラトニン分泌が促進され、睡眠効率を高めることも示唆された。
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